事故回避システム
コンチネンタルとともに世界中でビジョンゼロに向かって
グローバルNCAP(新車アセスメントプログラム)の行っている世界レベルの情報キャンペーン「Stop the Crash」の強力なパートナーとして、コンチネンタルは交通安全の向上のために協力しています。近頃では、当社はインドとギリシャにおいて、人命を救うための技術を示すことに成功しました。
インドの首都ニューデリーの道路は、カオスな状態です。耳をつんざくように鳴り響くクラクション。乗用車やバスはウインカーも出さずに頻繁に車線変更をします。ほんの数センチしかない車間距離でも割り込んできます。スクーターやオートバイは、ほんの少しの隙間をすり抜けようとします。このような車両は大抵、貨物過積載か、定員以上の人が乗っています。ヘルメットを着用する人はわずかしかいません。ここでのモビリティとは独自のルールに従っており(それは一目瞭然です)、残念ながら生命の危険を脅かされることも多々あります。
世界保健機関(WHO)が作成した、最新の世界の交通安全に関する報告書によると、インドでは2017年に15万人以上が交通事故で亡くなっており、世界で最も多い登録数となっています。先進国における道路交通は、安全管理システムおよびドライバーアシストシステムの向上により、長年にわたり安全が保たれている一方で、WHOによると発展途上国および新興国の交通安全の課題における進歩が見られていません。例えば、貧困国において交通事故で生命を落とすリスクは、先進国の3倍以上も高くなっています。
コンチネンタルは現地で活動
人口が増加すれば、自動車の数も増えます。したがって、とりわけ貧困地域におけるモビリティこそ、より安全にならなければならないという必要性が高まってきます。コンチネンタルとしても、この課題は我々に課せられた義務と感じており、ここ数年にわたり、「ビジョンゼロ」活動の一環として、世界中で交通事故死者をなくすための取り組みを行っています。また、2015年よりコンチネンタルは、車両安全のための国際的な同盟であるグローバルNCAP(新車アセスメントプログラム)による、グローバルな情報キャンペーン「Stop the Crash」を、パートナーとしてサポートしています。英国を拠点とする本同盟は、新車の安全性を評価し、世界中で事故回避システムの確立と、タイヤの安全性強化に取り組んでいます。
例えば、グローバルNCAPとそのパートナーは、情報提供と改善された安全標準の導入を行ったことにより、交通事故死者数を著しく減少させる取り組みを始めています。この目標を掲げつつ、コンチネンタルは再三にわたり「Stop the Crush」キャンペーンの枠内での数々のアクションをサポートしています。この活動には、ブラジル、チリ、マレーシア、ウルグアイ、タイ、中国、およびアルゼンチンが含まれています。この「Stop the Crush」のキャンペーンは、2018年にはインドで、2019年にはギリシャでも、コンチネンタルのサポートのもとで始まっています。
先進国が、事故を回避するためにますますネットワーク化され自動化されたモビリティのためのテクノロジーに焦点をあてる一方、発展途上国および新興国では、交通安全に関する基本的課題に直面しているのが現状です。例えば、ヘルメットやシートベルトの着用義務を一般に浸透させることや、定期的に自動車の安全点検をすることを義務づける、または車両に安全技術を搭載することを標準化する、などの方策を必要とする地域が数多く存在します。
各国の需要に応じること
そのため、「Stop the Crash」キャンペーンは、事故発生の多い国において、横滑り防止装置(ESC)、緊急ブレーキアシスト(AEB)、あるいはオートバイ向けのアンチブロックシステム(ABS)などの、現在多くの先進国で長年にわたり、人命を救うのに役立っている技術に目が向けられています。また、キャンペーンではタイヤの空気圧を正常に保ち、十分なトレッド深さのある状態で走行することを呼びかけています。
特別なイベントでは、このような安全技術の効果を実際にデモ走行しています。例えばインドの場合、ニューデリー近郊の旧F1コースでデモ走行を行いました。二輪車が多く普及するインドで、オートバイ用のABSのデモを行い、将来の交通安全の向上に大きく貢献しました。インド交通相が、ESCおよびABSを2022年よりインド国内の走行に際して義務化すると発表したのです。これは、毎日300km以上の道のりを移動しなければならないインドの人達にとって、朗報です。
#StopTheCrashについて
「Stop the Crash」とは、人命を救うための事故回避システムを世界中に導入する取り組みを行う、車両安全のための同盟であるグローバルNCAP(新車アセスメントプログラム)が運営するマルチ・ステークホールダー・パートナーシップです。コンチネンタルは、2015年より「Stop the Crash」キャンペーンのパートナーを務めています。