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      プレス リリース
      2022年11月16日

      理論から実践へ: コンチネンタル、PRORETA 5研究協力を成功裏に終了

      • PRORETAの20年:世界の大学とコンチネンタルとの学際的研究
      • 先進運転支援システムと自動運転機能を共同開発し、交通事故防止に貢献
      • 研究の成果は連続生産車両に適用
      • 5つのプロジェクトに携わった研究者の多くはコンチネンタルで開発を継続

      *本プレスリリースは、現地時間2022年10月19日に、ドイツ・フランクフルトで発表した内容の参考訳です。万が一、英文原文と意味合いが異なる部分がある場合には英文が優先されます。

      20年の研究協力を経て、コンチネンタルは、学際的研究プロジェクトPRORETAの第5段階であり、最後のプロジェクト結果を、ダルムシュタット工科大学、ブレーメン大学(ともにドイツ)、ルーマニアのヤシ工科大学とともに発表しました。コンチネンタルが過去のPRORETAプロジェクトで得た研究成果の多くは、すでに生産段階にまで発展しています。例えば、緊急ブレーキアシストや高速道路での自動運転などが、現代の自動車に取り入れられています。これは、産業界と研究セクターの連携が、事故回避、ドライバーの負荷軽減、自律走行の実現を支えるソリューション開発に役立つことを示しています。

      人工知能(AI)による複雑な交通状況の認識

      PRORETA 5研究プロジェクト(2019年~2022年)の目的は、自動運転のための人工知能手法検討でした。「都市交通の安全性を高める、市街地の自動走行のための構成要素」をテーマに、都市交通における自動運転車両の状況の理解と移動計画に焦点を当てました。

      本プロジェクトでは特に、自動運転にとって最も要求の厳しいタスクの1つである、市街地の複雑な交通状況の認識と、その状況下で、アルゴリズムが適切な運転判断をセンサーデータから導き出す方法に専念しました。例えば、信号のない交差点では、人間の介入なしに、進行方向、意図、優先順位の観点ですべての変数を正しく解釈することが困難な場合があります。これを解決するために、プロジェクトの一環として人口知能用の新しいモジュールが開発されました。コンチネンタルがセンサーと高性能コンピューター(HPC)を搭載した車両を使用し、研究者が自動運転システムの機能と検証方法を実際の条件下で直接テストすることができました。その手法には、オブジェクトの動的行動のマルチモーダル予測、交通規則への適合性とそのテスト、AIモジュールの不安全な動作を検出するためのロジックベースのテストが含んでいました。

      博士論文の先にも続く未来技術を共同開発

      過去20年間にわたり、計5つのPRORETAプロジェクトで、多くの研究者がコンチネンタルで開発を継続し、その研究成果を具体的なソリューション、例えば高速道路上での自動運転や自動緊急ブレーキアシストに組み込み道路交通に取り入れることを支援してきました。PRORETA 2に博士課程学生として参加し、現在はコンチネンタルの自律モビリティ部門の「無人運転」イノベーション分野の責任者を務めるアンドレ・ホーム(Andree Hohm)は次のように述べています。「PRORETAでの研究は、産業界の知見と大学の研究能力を融合し、要求の厳しい問題の解決策を若い科学者と一緒に見つけるために行われました。共同開発における最も魅力的な点としては次のようなことがあります。研究で得られた成果をもとに、車両に実際に適用させる、その基礎を築きました。私たちが初期のプロジェクトで開発したものは、現在、道路交通で実際に目にすることができ、日々道路の安全を確保しています」。

      これまでのプロジェクトにおけるコンチネンタルと大学の共同研究の一例は以下の通りです。

      PRORETA 1 – 自動ブレーキと回避による事故防止

      最初のPRORETAプロジェクト(2002年~2006年)では、静止状態もしくは後退する障害物を環境センサーによって自動的に検出し、緊急ブレーキまたは緊急回避によって差し迫った危険を回避する方法を検討しました。重要な研究課題、また次段階プロジェクトへの課題として次のことがあげられました。「ドライバーはシステムの介入を受け入れるか?」

      PRORETA 2 – 追い越し運転支援システムのプロトタイプ研究

      第2段階(2006年~2009年)では、田舎道で追い越し運転中の事故防止に役立つ運転支援システムのプロトタイプを研究しました。センサーと車両力学データを用いて、安全な追い越し操作に十分な自由距離があるかどうかを判断するため、自車、前方車両、および対向車が位置する可能性のある位置を判断し、恒久的に計算するシステムを開発しました。

      PRORETA 3 – 都市交通向けの運転支援システム

      第3段階(2011年〜2014年)では、都市・地方交通における予防安全の幅を広げるために、統第2段階(2006年~2009年)では、田舎道で追い越し運転中の事故防止に役立つ運転支援システムのプロトタイプを研究しました。センサーと車両力学データを用いて、安全な追い越し操作に十分な自由距離があるかどうかを判断するため、自車、前方車両、および対向車が位置する可能性のある位置を判断し、恒久的に計算するシステムを開発しました。合的な車両安全概念としての「安全回廊」の実装を研究しました。ここでの課題は都市交通の複雑性の高さで、さらに次のような問いが明らかになりました。「障害物、また突然の危険を検出し、運転者に受け入れられるようにステアリングやブレーキの操作といった能動的支援措置を講じる安全システムの本質はどのようなものであるべきか?」

      PRORETA 4 – インテリジェントに学習する車両システム

      PRORETAプロジェクトの第4段階(2015年~2018年)では、運転の安全性と快適性をさらに向上させるため、インテリジェントに学習する車両システムに焦点を当てました。これらの支援システムは、(対向車線を横切る必要のある)左折、ラウンドアバウトや右方優先が適用される交差点への進入などの困難な状況において、個別で適応的な助言により運転者をサポートするものです。システムは、運転者が通常どのように反応するのかを学習し、介入範囲を絞ることで運転者に最大限受け入れられることを目指します。

      PRORETAの概要

      PRORETAは、古代ローマの船で浅瀬を警告する船頭長にちなんで名付けられ、産業界と大学の研究の間で知識の交換を促進・強化し、若い科学者を育て、そうした科学者に早い段階から応用指向の問題に対する解決策を見つけることに携わってもらうという、複数の目的を持ったプロジェクトでした。過去20年間のプロジェクトの各段階で目覚ましい成果を達成し、それらは今日の道路で実際に目にすることができます。

      利用可能なドキュメント